巨人・菅野智之(34)の開幕連続無失点が20イニングでストップした。

 昨18日の阪神戦に先発。7回まで3安打ゼロ封の好投を続けていたが、八回1死一、二塁から森下に同点タイムリーを浴び、112球で無念の降板となった。

 4日の中日戦は7回無失点、11日のヤクルト戦も6回無失点で開幕2連勝。この日の初回を無失点に抑えたところで、開幕から自己最長の14イニング連続無失点としていた。

 昨季は4勝8敗と不本意な成績に終わったものの、今季は試合前まで2戦2勝。全盛期をほうふつとさせる投球を続けている。さる巨人OBがこう言った。

「エースとして2017年から2年連続で沢村賞を受賞するなど、多くの名誉を手にしてきた菅野には、もう一度侍ジャパンのメンバーに返り咲くという目標があります」

 17年WBCでは侍ジャパンのエースとしてチームを引っ張ったものの、準決勝で米国に敗れた。「代表の集大成」と位置付けていた3年前の東京五輪の際は、稲葉監督の招集をコンディション不良のため辞退した。坂本(巨人)や菊池(広島)といった侍ジャパンを長く支えた同年代のメンバーは、金メダル取りに貢献しただけに、忸怩たる思いがあったようだ。

 最大の夢だったメジャー挑戦は14勝2敗だった20年オフ、球団にポスティング移籍を容認されながら、メジャー球団との交渉が折り合わず断念した。その翌21年から6、10、4勝に終わっている。

「東京五輪後に坂本や菊池が侍ジャパンから退いた。菅野だけがモヤモヤしたまま。メジャー挑戦を諦めただけに、復活できた暁には、代表に戻って世界一を達成したいのです」(同前)

 別のNPB関係者は「侍ジャパンの井端監督は先月行われた親善試合で大学生4人を招集するなど、代表メンバーの若返りを計っている。ただ、井端監督が巨人の一軍コーチだった16年からの3年間、菅野は9、17、15勝。間近で全盛期を見ている。昨年35歳でWBCに出場したダルビッシュ(パドレス)のような精神的支柱になれる選手は必要。今季圧倒的な成績を残し、まず今オフのプレミア12のメンバーに選ばれれば、26年WBCも視野に入ってきます」と太鼓判を押す。

「このままでは追われない」と例年以上にハードなトレーニングで追い込み、今季を迎えた。新たな〝野望〟も好調を支えている。

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 菅野と同様に気を吐いているのが女房役の小林誠司だ。バットでも結果を残すべく、例年以上に目の色を変えている。それを裏付ける、年明け早々の1月2日に打撃コーチに送り付けたとされる「死に物狂い」なLINE自撮り動画の中身とはーー。

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